二、その準備
(1)組寺院へのお願い
*「・五重相伝会・開筵のお知らせ」を作成し改めて挨拶状とし、組内住職・教師・寺庭婦人に協力をお願いした。(資料A)
*「五重相伝会受者勧募のお願い」を作成し、受者の条件、人数などとその申込先を連絡した。(資料B)
(2)檀信徒へのお誘い
*内容・要項をわかりやすく記した「五重相伝会のおすすめ」のパンフレットを作成し、申込書を付けて、担当組寺院は多めにして全寺院に配布した。 (資料C)
*「『五重相伝会・贈五重』申し込みのご案内」も同様に印刷し、受者に限らず檀信徒
全般に配布して、受け付けた。(五重相伝会期間中の法要にて追善回向をする)(資料D)
(3)研修会の実施
今までに何回か実施しているとはいえ会処や担当者が変わるので、初心に戻っての研修会を行った。
*内容『五重相伝会』について
勧誡を勤めて頂く豊島組一行院住職の八木季生上人よりその歴史・意義・心得などについて講義を頂き、教師一同の取り組む姿勢の確認をした。
(4)講習会・習礼・諸準備について
教授師の江東組龍光院住職・熊井康雄上人より講習・習礼を受けた。その実際は以下の通り。(すべて平成十年)(資料E)
(二月二十二日午後七時より)
*五重相伝会についての確認。
*五重相伝会中本尊前・贈祭壇・勧誡室に常備するものの確認。
*剃度式・懺悔会・晨朝・日中法要で各々の儀式の意義の解説があり、準備するもの、要点・道場図が示され、遺漏のないように講習を受けた。
(三月一日午後七時より)
*要偈道場・密室道場、各儀式の解説があり、準備するもの、要点・道場図が示され、遺漏のないように講習を受けた。
*贈五重の回向を中心に講習を受けた。
(三月十五日午後四時より)
*組内役職者の打ち合わせを実施した。
(三月二十五日午後六時より)
*回向師の打ち合わせと習礼、剃度式・懺悔会の習礼を実施し、役配担当者は実際にその場の動き、全体の流れを確認した。
(四月十七日午後七時より)
*要偈道場の習礼を実施し、役配担当者は実際にその場の動き、全体の流れを確認した。
(四月二十日、二十一日、二十二日午前十時より)
*本巻、贈五重、浄衣、しおり作成などの諸準備を行った。
(四月二十五日午後七時より)
*密室道場、開白法要の習礼を実施し、役配担当者は実際にその場の 動き、全体の流れを確認した。
*晨朝・日中法要の導師、維那、侍者の習礼を実施し A確認をした。
(四月三十日、五月一日、二日)
*事前の会場の諸準備にとりかかった。
(5)役職の決定
伝燈師は会処の住職を基本とし、勧誡・教授の二師は、組内外より適格な人選をし、できるだけ早めに了解をとっておく。ちなみに今回は、
伝燈師…東 部 雲光院 服部光喜上人
勧誡師…豊島組 一行院 八木季生上人
教授師…東 部 龍光院 熊井康雄上人
の諸上人に決定をした。
その他の役職は次のように決まった。
総司・道場長・総務・庶務・財務・法務・香飯司・記録・接待・案内など。責任者は組の役職者と教化団の委員が中心となるように人選した。
また、教化団委員より数名で五重小委員会を組織し、細部にわたって検討・原案づくりを行った。
(6)役配の決定
伝燈師・勧誡師・教授師以外の主な役配は、組内全教師に五重期間中の出仕都合を伺う手紙を出し、その日その日の出欠をあらかじめ確認し、その出欠一覧表から決定することを原則としたが、脇導師等一部の役配については、教化団より直接本人へお願いした。
(7)晨朝・日中法要の役配
計七座の法要があるので、五部(東部のみ二座)と教化団が担当した。
導師・維那・回向師・式衆は各部で決定した。
(8)『五重相傳會綴』の発行…教師向 (資料F)
役職・次第・役配など全てを印刷した冊子を発行する。
※その目次
五重相伝会役職
開白次第・役配
剃度式次第・役配
懺悔会次第・役配
要偈道場次第・役配
密室道場次第・役配
成満会次第・役配
晨朝法要次第
晨朝法要役配 南 部
同 本所部
同 東 部
日中法要次第
日中法要役配 東 部
同 西 部
同 江戸川部
同 教化団
受者要項抜粋
日程表
会処 本堂・一階略図
同 客間・ホール略図
江東組寺院電話番号一覧・諸注意
(9)『五重相傳會要項・…受者向け (資料G)
あらかじめ受者のために要項を発送しておき、概要の理解をお願いした。
※その内容
伝燈師・勧誡師・教授師の紹介
受者の心得
道場清規
日程表
五重相伝会役職
食作法
(10)準備品要項
あらかじめ用意しなくてはいけない印刷物、巻物、備品等多種にわたるので、その担当責任者を決め、予算書を添えて一 藍\にし、遺漏のないようにした。
※その内容
*印刷物関係
五重相傳會綴・五重の栞・勧誡の栞・受者の出欠表
*受者名簿関係
調読表・名簿台帳・譽号台帳
*本巻・度牒
*受者関係
浄衣・経本・五重袈裟・数珠・紙袋
記念品(五重用品収納箱を用意)・紅白饅頭
*読み物類
開白表白・道場清規・剃度式表白・露地偈・要偈道場表白
白旗制誡・安心請決・請師の文 など
*書き物関係
案内看板・立看板・諸表示 など
*備品関係
伝法仏・長散杖・白道用白布・火鉢・槌砧・釈迦三尊・竜王・水瓶
象香炉・洒水器・贈五重位牌・父母尊位位牌・懺悔紙・照明ウキ(夜釣り用電気ウキ
=暗夜道場で使用)
カンテラ・三宝・ボールペン・筆ペン・朱ロウソク など
*増上寺借用品
大座具・四句偈文軸・二祖対面軸・二河白道軸
香水香湯用品・大型お盆
*香飯司関係
期間中の昼食・お茶菓子の数・注文
*記録関係
記念写真・スナップ・テープレコーダー・ビデオ など
*本堂・勧誡師関係
供物・生花・紅白供餅 など
*駐車場関係
*宿泊関係
受者で宿泊希望の人の宿泊場所の予約・毎日の送迎
(11)贈五重の回向文 (資料H)
贈五重の回向の時、ただ単に施主名・戒名(法名)を読み上げるだけでなく、法然上人のお歌や和讃を取り入れるなどの工夫をし、そのための研修を行った。