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教諭

令和2年1月1日 願譽唯眞

日本は新しい令和の時代を迎え、本宗においても4年後には宗祖法然上人開宗850年の記念すべき佳辰を迎えます。
この開宗850年に向け、布教方針に「凡入報土(救われていく道)」をテーマとして掲げ、所求・所帰・去行の浄土宗の信仰や教行の三要素をとりあげております。
法然上人は一紙小消息に
十方に浄土多けれど、西方を願うは、十悪五逆の衆生の生まるる故なり。諸佛の中に弥陀に帰したてまつるは、三念五念に至るまで、みずから来迎し給う故なり。
とお説きになっておられます。
十方の浄土の中で、凡夫の私たちが求める所は西方極楽浄土であります。
多くのみ佛の中で、帰依する佛さまは衆生を自ら極楽へお迎え下さる阿弥陀佛であります。
一紙小消息では続けて
諸行の中に念佛を用うるは、彼の佛の本願なる故なり。
とお説きになっておられます。
様々な行の中で念佛を用いるのは、阿弥陀佛の本願であるからであります。
阿弥陀佛は四十八の誓願を起こされ、その中の万人救済の往生の願を念佛往生の本願とされるのであります。
宗祖法然上人ご往生の後、八百余年の歳月を経て、いかに文明科学の進歩によって社会環境が変遷しても、私たち愚者が生死の迷いの道を離れ救われる道は、阿弥陀佛のみ名をお称えし、極楽浄土へ往生する外にはありません。
来たるべき開宗850年を迎えるにあたり僧俗共に極楽浄土を求め、阿弥陀佛に帰依し、称名念佛行を実践するとともに、広く社会に念佛信仰を弘通してまいりましょう。
合 掌
令和2年1月1日

浄土門主 願譽唯眞