一、序説

授戒会の意義

 授戒会はお授戒ともいわれ、浄土宗では五重相伝とともに、大切な法会であります。五重相伝が「浄土宗の信仰を正しく身につける法会」であるのに対し、授戒会は「阿弥陀如来の光明の中に、仏教徒としての正しい生活の基礎を身につけていただく法会」です。本来は前行説戒六日間、剃度と正授戒を七日目と定められておりましたが、時代の流れとともに、その期間も短くされるようになりました。しかし、その内容は変わってはおりません。それだけに、短い期間であっても、熱心に念仏行とともに、仏教徒としての自覚を高めることに、心がけていただきたいことです。

(昭和57年度 浄土宗布教必携より)