第四章 二祖対面

(1) 要文

上人ある夜夢みらく…雲の中より一人の僧出て、上人の所にきたり住す。そのさま腰よりしもは、金色にして こしよりかミは墨染なり。上人 合掌低頭して申給ハく これ誰人にましますそやと。僧答給ハく 我ハ是善導なりと なにのために 来給そやと申給に、汝専修念仏をひろむること、貴かゆへに来れるなりとの給とみて夢さめぬ 畫工乗臺におほせて、ゆめにみるところを圖せしむ 世間に流布して 夢の善導といへるこれなり。その画像のちに唐朝よりわたれる 影像に たかハさりけり 上人の化導 和尚の尊意にかなへること、あきらけし

『法然上人行状絵図』第七巻

(平成11年度 浄土宗布教・教化指針より)