誕生寺
法然上人誕生の地に造立された浄土宗寺院。創建には数説あり、熊谷直実が法然上人自作の像を持ち来たって創建したという説や、誕生の奇瑞にあやかり、父の時国が館の西方の椋の木の傍に一宇を建てて誕生寺と名づけたという説がよく知られている。また同寺の宝物殿に安置されている阿弥陀如来像の胎内から昭和三十一年の調査の際に、多数の摺仏が発見されている。そのなかに「法然上人御生所御本尊」の墨書がある。この像や摺仏は鎌倉時代後期のものと推定され、当時から法然上人誕生の寺として注目されていたことがわかる。
会稽の恥
中国の春秋時代に越王匂践が呉王夫差と会稽山で戦って敗れてしまったが、多年の辛苦の後についに夫差を破って会稽の恥をそそいだという故事。
八正道
原始仏教で大切にされた八種の実践徳目。
1正見、2正思、3正語、4正業、5正命、6正精進、7正念、8正定。
水菽
水を飲み、豆の粥をすすること。きわめて粗食を意味する。
有為、無為
迷いの世界と悟の世界。
(平成11年度 浄土宗布教・教化指針より)