(1)檀信徒の組織化
都市寺院は寺院と檀信徒との縦の関係は密であるが、檀信徒相互の横の関係はきわめ
て薄い。これに対して地方(農山村)寺院の檀家は相互関係が深い。したがって地方
寺院は檀信徒を組織化して婦人会、青年会、子供会等を組織して各種の行事や会合を
もつことは容易であるが、都市寺院は横の関係が薄いために、檀信徒教化の上で組織
化が必要である。婦人会、○○会等を組織することによって、かかる組織会合を母体
として行なう定例の法話会、仏教講演会乃至はリクリェーション等は檀信徒相互の親
睦と寺院に対する親近感を厚くする点について大なるものがある。
新宗教の或る教団では信徒組織化が整然と行われていて、他の宗教への転宗を厳しく
禁止し、月例の信者会には必ず参加すべきことを義務づけているものもあるが、本宗
にてもこの点について寺院住職は檀信徒教化の上で、是非とも実施するべきものと考
える。
(平成5年度 浄土宗布教・教化指針より)