(1) 帰敬式
帰敬式は三帰三竟を受け、仏教徒として、ことに浄土宗の教えを信ずるものとしての明確な自覚を確立する入信の式であります。
帰敬式を受ける年齢は様々であってよい。早ければ早いほどよい。
母体に生命が宿った時、胎児に対して三帰戒を受ける所があるが胎教の最たるものであろう。幼児、少年、青年、成人とそれぞれの時期に三帰戒を受けることは、その人の人格形成、人生行路にとって、影響するところは大きいといえる。
帰敬式の行い方は、必ずしも一定していない。年令層に応じた工夫をなするべきであろう。その要はみ佛の実在、阿弥陀仏の大いなる生命に生かされていることの事実を体認することであろう。成人式もこのような自覚をもつことを主眼とし、帰敬の作法を中心に計画されることが大切であろう。
(平成2年度 浄土宗布教・教化指針より)